接着剤
事例1
- ユーザー
- 自動車部品製造
- 用途
- ねじロック接着剤の塗布
- 機種
- ST-10-TC8R-1.1X-150L-90
課題
このメーカーでは、自動車用防振ゴムの製造の仕事を新たに受注しました。
ゴム部品中央の穴にボルトを挿入する際に、穴の内壁に接着剤を塗ります。
直径30mm、深さ40mmの穴の内面塗布に使えるノズルを探していました。
ルミナの提案と成果
小さな穴の内面塗布に有効なのが、7-9mm角の小型ヘッドが付いたC8シリーズです。
今回は液体が接着剤で詰まりやすいため、液管使い捨てタイプのTC8ノズル(特殊品)を選びました。
標準品のC8ノズルの液管はステンレス製で、外側のエア管と一体となっています。
一方、TC8の液管は交換可能なPTFEチューブです。
C8/TC8のスプレーパターンは平吹と丸吹があります。
同じような事例で平吹を採用することもありますが、
今回は構造がシンプルでスプレーが安定する丸吹(90度丸吹)を選びました。
接着剤成分の沈澱・分離を防ぐため、ダイヤフラムポンプを使って液体を循環させることにしました。
そのためスプレーガン本体は、循環対応モデルのST-10型を採用しました。
- (吹き付け条件)
-
- 霧化エア圧力 0.1MPa
- 液の供給 ダイヤフラムポンプ
- 吹付距離 15mm
ワーク(対象物)を回転させ、穴に突っ込んだC8ヘッドを引き上げながらスプレーすることで、
穴の内側全周に接着剤を塗布することができました。
小型のC8ヘッドは詰まりやすいため、こまめに洗浄を行いながら運用しています
(スプレーガンの詰まりを防止する方法については、技術コラム「スプレーガンの詰まりを防止する7つのコツ」をご参照ください)。
事例2
- ユーザー
- 大手繊維加工メーカー
- 用途
- 自動車の内装材接着
- 機種
- PR-40-2.0X
課題
このメーカーでは、自動車の内装材の張り合わせプレス工程で接着剤(粘度350mPa・s(25℃時))を塗布しています。
以前から自動スプレーガンを使用していましたが、スプレー中に接着剤が糸を引いてしまう、塗布幅が十分に広がらない、ミストが舞い上がって汚れるなどの課題を抱えていました。
ルミナの提案と成果
ルミナの中でも最もワイドに広がる機種の一つ、PR-40を提案。
同機種には霧化エア用、パターンエア用の2つの調節器が付いているため、ミストの状態を細かく調整できます。
今回、霧化エア圧は飛散を防ぐため(接着剤用としては)低めに、
パターンエア圧はスプレーを広げるためやや高めに設定しました。
- (吹き付け条件)
-
- 霧化エア圧力 0.08〜0.18MPa程度
- パターンエア圧力 0.15〜0.25MPa程度
- 液圧 0.15MPa(圧送タンク使用)
- 吹付距離 300mm
その結果、パターン幅は従来比30〜40%もアップし、スプレーガン1台で200mm以上の幅を塗布できるようになりました。
また接着剤の糸引きがなくなったほか、霧化エア圧を低めに設定したことで飛散も目立たず、作業環境は大きく改善されました。
事例3
- ユーザー
- 自動車部品メーカー
- 用途
- 接着剤の塗布
- 機種
- ST-5R-0.5X
課題
このメーカーでは、自動車の窓枠材を製造しており、厚さ0.8mmの鋼板にゴムパッキンを接着しています。
ワークの3つの面それぞれに接着剤をなるべく効率よく塗布する方法を探していました。
ルミナの提案と成果
丸吹のST-5R-0.5Xを提案。粘度のある接着剤のため、高めのエア圧力で霧化しました。
液の供給には、圧送タンクを使用しました。
- (吹き付け条件)
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- 霧化エア圧力 0.22MPa
- 液圧 0.3MPa(圧送タンク使用)
- 液量 10mL/分
その結果、お客さまのイメージ通りに塗布することに成功。
定期的なメンテナンスを行ってもらうことで、詰まりも少なく安定的に運用することができました。